五社峠~白倉山ハイク&歴史の証人【川上村】




日本の山林王 川上村の土倉庄三郎翁が開いた五社峠牛車道


下多古地区の樹齢250年~400年の杉・檜の林 歴史の証人を訪問



レポはケルト


2017年03月11日(曇り)
 季節的にも中途半端な今は近場の低山ハイク中心、前々から歩いてみたかった 土倉庄三郎翁が開いた五社峠牛車道と歴史の証人を見に行こうとpiccoloさんに提案。

川上村宮滝の吉野川沿いの垂直な岩壁に、土倉庄三郎翁と彫り込まれた文字と生家跡には銅像もあり、2016年6月には百回忌法要(龍泉寺)と没後100年記念式典が行われ出席するチャンスがあったのでした。

NHKあさが来たの原作土佐堀川に登場しているのも後日色々調べてわかった。
普段、台高・大峯山脈にお世話になっているので、土倉庄三郎翁に興味を抱き本も読んだ。

明治の人たちが切り開き歩いた五社峠を、自分も歩いてみたいという思いが沸き上がっていてその夢を叶えられる時がきた。

吉野側から五社トンネルを抜け川上村西河に入りすぐに右折して駐車場に止めR169を横断して西河の集落内を歩くが、牛車道の案内がまったく無くわからなくて集落の方に聞くと徳蔵禅寺横から入る事を教えていただく。

徳蔵禅寺のお庭には小さい豆地蔵がいくつもあって可愛かった。

土倉庄三郎翁 没後100年記念式典

まずは五社牛車道を探す。軽トラックが入って行けそうな広さの道がつづら折れになって現れた。
所々崩れてはいるが勾配がゆるいので歩きやすい。まずは式内川上鹿塩神社"を目指して歩く。


明治の人たちは物資を運んだり、土倉さんが山林王だったので資金の援助の申し込みに板倉退助や伊藤博文などこの道を歩いたそうです。
どんな思いで歩いていたのか想像しながら歩いて行く。


植林は細いのが多いが中間どころではそこそこ育っている太さの杉も出てくる。


徳蔵禅寺

棕櫚の木も植えられている。(棕櫚の木の繊維は束子や箒に使わる素材)


時々瀬戸物の欠片が落ちている、昔の人が使っていた椀かしらと思っていたが歩いていると正解が分かった。


電柱に使用したいたと思われるガイシだ。全く割れていないのもいくつも落ちている!すると木にタールを塗った電柱が現れた。


昔はこの電柱が何本も埋まっていたんだろう。もう使われなくなってガイジが落ちていたのかな。


道幅広い牛車道

九十九折れに何度も折り返し、谷を渡る橋は無くなっているけど石垣は残っていて当時を思い浮かべながら

ゆるゆる登ると大きく掘り込まれた峠までやって来た。峠を越えると反対側はコンクリ道となり式内川上鹿塩神社拝殿と鳥居がある。
樫尾側からだったら軽自動車で楽に上がって来れそうなんだね。


参道を少し登れば本殿の愛宕社がある。説明では昔の村の争いごとに巻き込まれてあっちやこっちやと移転していたみたい。
今は静かにここで鎮座されているようだ。


谷を横切る橋は無いですが…

ついでに白倉山と展望台へ寄り道。
しかしここからはかなりの急こう配。昭和22年に五社大火があったらしく、燃え残った樹々が点在している。


赤松も生えているが、松くい虫にやられてしまったのかたくさんの木々がボロボロになっている倒れている。


先日のハイクで訪れた香酔山も松くい虫にたくさんやられていた。まだ何本か元気に生えているのがあるが、追って松くい虫にやられていくのかと思うとつらい。


つづら折れにゆるゆる

展望台へと続く尾根はどんどんと細くなっている。
眼下に見える村々。なかなかの展望だ。なんだか眺めていると天狗になった気分になる。


赤い顔にぎゅんと伸びた鼻、ヤツデのうちわを持っている感じ。
川沿いに彫り込まれた土倉庄三郎翁の字が白い点々にしか見えないが望遠カメラではバッチリ。


piccoloさんが、ここは断崖絶壁になっているからと言われ覗くと!!落ちたら終わり!。折り返す時は急こう配なので少しビビリながら五社峠まで戻る。


五社峠です

ここから青根ヶ峰方面へとの西の尾根道へと入って行く。
ず~と植林帯歩きで変化も発見もなく、ただタンタンと足を進めるとすんごくせま~い王峠に到着。ここでランチにする。


コーヒータイムも早々に済ませ西河方面へと降りて行く。


途中で、石が積まれて囲まれた井戸跡を発見、穴はほとんど塞がってるけど落葉の下は僅かながらも水が溜まってる?のかうっすらと滲んでいる程度。
飲めるかなぁと見るまでは楽しみにしていたが、とてもじゃないが無理でした。


五社峠の式内川上鹿塩神社拝殿

五社トンネル南側出口のすぐ上を通り駐車場所に戻る。


歴史の証人を見るべく、下多古に移動。
写真で見たらかなり大きな杉・桧があるようだ、どんな巨木が待っているんだろう?


R169から下多古集落方面へと右折するが、歴史の証人への案内がまったくない!。
この辺りが登り口だと見当つけてきたがまったくもって不明、さあどうする?。

人っこ一人見当たらないが
piccoloさんが村の人に聞いてみようと、1件のお宅を訪ねる。


白倉山展望台から西河(五社トンネル)方面

"この先まだ進んで…で谷があるから…"と親切に教えていただき、集落外れまで車を進めるとそれらしき山道があった。これは目の前通っても気付かないわぁ!お天気も徐々に曇って来た。


歴史の証人までは約3~40分程、急いで登って行くが細い木ばかりで巨木などまったく見当たらない。


登り口が違ったのかなぁ?諦めずもう少し登ると80m上の斜面に案内板のような人工物らしきものが見えた!近付くに従い、あれじゃないかな?と思わせる巨木も木々の隙間から見え"あった~~"。


歴史の証人

ん~?白倉又谷で見た樹の方が大きいような。
まっでも、念願だった歴史の証人を訪問できてよかった。川上村の話では樹齢500年だそうだ。


ヒョウが降って来た!寒~い。写真を撮って早々に退散しました。


念願の五社峠&歴史の証人の二つを訪れる事ができて大満足。
たまにはこんな歴史を感じながら登るのも楽しいかな!!



徳蔵禅寺 たくさん落ちていたガイシ
鹿塩神社拝殿 鹿塩神社本殿 鹿塩神社本殿
立派な茅葺です 白倉展望台から見える土倉翁の堀文字 五社大火の名残
王峠 井戸跡
植林内には棕櫚が点在 昔懐かしいタールを塗った電柱 白倉展望台へは細尾根歩き
歴史の証人 歴史の証人



                


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