水太谷林道〜行者還岳〜大普賢岳周回【大峯】


10時間・15km・累積標高約1700mを歩いてきました〜。

レポはケルトさん



2011年07月24日(曇り)
お盆は北アルプスの表銀座テン泊縦走を予定しているが、重いザックを最近担いでないので、北岳の時のようにダウンしないためにも体を慣らさないといけない、とりあえず長い距離・累積標高・ボッカ訓練として大普賢岳周回を行くことになった。

なぜ大普賢岳周回かというと、piccoloさんが数年前から歩きたかったコ−ス+奥駈ヶ道を繋げる為、この周回に行者還岳往復を取り入れたのです。

ここのコースはいろんな変化に富んだ難関コース、垂直に近い梯子や鎖場がある。和佐又から反時計回り周回が一般的のようですが、私たちはあえて逆コースを行く。

台風6号の影響で大台ケ原方面や、天川から弥山方向は通行禁止の看板が出ている。

6時30分、一番乗りで水太谷登山口着、6時50分に出発。piccoloさんの荷物は、13kg。

8月6日は台高へボッカ訓練を兼ねたテン泊に行くので、私は今回8kgくらいにした。ほとんど飲み物だ。

炎天下の中歩くのはきつそうだなあと思っていたが天気は曇っている。ある意味歩きやすくてラッキーだ。(^◇^)沢沿いを歩くのでまだ少し肌寒い、まずは無双洞を目指す。沢は水量が多く勢いよく流れている。
  軌跡ログ  地図 断面図 こちらで書き込みお待ちしていま〜す♪管理人@ケルト&piccolo
←無双洞。
まず最初に水簾の滝が出てくる。水しぶきが凄い。その滝上を渡渉したら梯子がありそこが無双洞入口。

穴は上下に2つあり下の穴からは、水が湧き出しているところが見られ、もう少し梯子を登るとひと一人通るのがやっとなくらいの幅の洞穴がある。
あこがれの衛兵様が入って行かれた所。私にはそんな勇気はない。

とりあえず動画だけ撮った。
しょっぱなから滝といい無双洞といい、見所ある面白いコースだと初めは思っていた・・・・。
←岩壁の階段。
植林の中ジグザグ道を登ると奥駈ヶ道から派生している支尾根に乗る。ここからしばらくなだらかな広葉樹の森歩きとなり、苔むした巨石が点在する所に出てきた。緑は深くガスも出てきたので周りが白っぽくなり幽玄の森が広がる。

巨石を避けながら続く踏み跡を辿ると、木製階段や木の根っこがひしめき合っているところを登るようになる。道々台風で折れた枝がいっぱい落ちている。
また、はじめて見る松ぼっくりも落ちていて写真を撮る。松ぼっくりもいろんな形があるなあ。
まだここまでは楽しめている。登山口から標高で約600m登ってきている。

←岩稜帯通過。
行者還岳と七曜岳の分岐となる奥駈ヶ道に出てきて、ここから行者還岳を目指す。せっかく高度を稼いだのにここから下っていかなければならない。

以前シロヤシオを見にトンネル西口から登った時はなだらかな感じだったけど、この辺りは尾根も細く結構きつい。修業の人たちはこんなところをわらじで行くのかと思うと恐ろしいなあと感じた。

どんどん下っていく、岩稜帯の梯子も出てきて慎重に降りていく。今までの道とは打って変わって、ごつごつしたところが多い。
←味見したけど…。
とりあえず今日の山行は時間がかかりそうなので前半に時間を稼いでおかないといけない。あまり休憩を取らずに前進。しかし行者還岳までは遠い。

片道1時間半近くはかかる。道でまた台風で折れた松ぼっくりに似た感じの実がいっぱい落ちていて、黒っぽい実の中から白いものが見えたので興味本位にぽっきりと割ってみた。
中は果実のような感じで匂いも甘くて美味しそう。piccoloさんがちょこっと味わってみたが味は最悪だったよう。松やにみたいなべたべた感があり、食べられたものではないようだ。
←振り返れば行者還岳・弥山が見えた〜。
ようやく見覚えのある行者還岳への分岐、5月頃はシロヤシオで賑わう行者還岳山頂は誰もいない。展望場所もガスで弥山などまったく見えず、小屋屋根がかろうじて見えるくらい。花は何もないので誰にも会わないなぁと思っていたら、ピークハント後の下山で1組だけ出会った。
花期の過ぎた行者還岳は静かなお山やねぇとか言いながら、またごつごつした岩稜帯を手を使いながら登り、分岐まで戻る。
もうここまでで結構疲れていたが、今回の工程ではまだ半分クリアしていない!しんどい〜〜〜〜〜〜(;一_一)
本当に晴れていなくてよかった・・・・これで晴れていたらもっと疲労度がきついに違いない。

←七曜岳から見る大普賢岳・小普賢岳。
曇っているおかげで結構助けられている。曇っていても汗を馬鹿ほどかくので1.5リットル持ってきたポカリスエットもあっという間に飲み干した。

分岐から七曜岳までは鎖場の連続や階段がちょこちょこと出てくる。鎖場が続いてやっとこさと登ったら、「ええっ???もう着いた???」あっけなく七曜岳に到着した。
まだまだ先があるんだろうなあと思っていただけに拍子抜け。岩の上に表示板があり先客が2人いた。七曜岳の頂上は狭い。
曇っているので大展望とは言えないが、360°のパノラマ。バンダナショットだけ撮って、国見岳へ。
←岩稜帯東側。
七曜岳から国見岳に降りていく道は、鎖を持って慎重に降りていく。
七つ池のプレ−トが立てられている。深そうな窪地だが水はあるのだろうか??今度来たら窪地に下りて確認してみよ〜。

稚児泊は、台地状で結構広く食事休憩にはよさそう。ここから少しで岩稜帯東側の絶壁道を通過すれば、今度は国見岳を巻くように西斜面歩きとなり、国見岳の標識がでてきたが、時間に余裕がないので国見岳はスルーしました。
ここらへんから和佐又から周回されている方々とすれ違う。

←水太覗から見る水太谷。
しばらくいくとなだらかな道になり疲れている足には助かる。
水太覗から大普賢岳・小普賢岳が目の前に見える。

お腹も減ってきたのでこのあたりで昼食とする。お昼はpiccoloさんがざるそば、私は冷麺。バテていた体にエネルギー注入〜 復活〜!!

しかしこの時期、虫が多いのが難ですね・・・虫よけスプレー・ハッカ水ふりまくり、ハエとかブヨとかのせいでゆっくりできない。
20分くらいの昼食休憩で大普賢岳に向けて出発〜。
←左は切れ落ちていて危険。
14:05到着。メインの大普賢岳はガスに覆われていたまったくの展望なし、バンダナショットを撮って早々に後にする。ここからもハードな道は続く。小普賢岳を巻き、石の鼻に到着。またも展望なし。
今日の最後の楽しみ、笙ノ窟に到着。垂直な岩壁の景観が圧巻!! ガスが濃くなってきて白っぽくなってきたから幽玄な感じが出ている。

ここで岩場を伝って落ちてくる水を貯めているバケツから、水をすくって体にかける。めちゃくちゃ気持ちいい〜爽快!上からも水滴が霧雨のように落ちてくる。ここでもバンダナショット。

←ガスに覆われてきた笙ノ窟。
鷲の窟に戻り岩本新道を無双洞方面に下っていく。踏み跡が薄くなっている所があるようで、piccoloさんが‘道から外れてしまったなぁ’GPSと地図を確認して‘このまままっすぐ下れば道に出るわ’と言う。結構急な斜面なので木々に掴まりながら下れば、しばらくで斜面トラバ−ス道に復帰、よかったぁ〜。

16:00前、道は枯れ沢を渡り尾根を回り込ようになる、すると前方から初老の単独者が見え、この時間にこの場所ですれ違うのは何かおかしいと感じたpiccoloさんが声をかける。
するとその方は‘今はマシになりましたが、足が攣ったんです’と言う、piccoloさんがザックから救急セットを取り出し、足に湿布を貼ってあげる。
飲み物も確認すると、水しかもっていないとのことなので、私は塩飴をその方の口に入れ、スポーツドリンクも1本手渡した。
←タマゴダケ〜。
ここから和佐又の駐車場まで1時間少しかかりそうだが、とりあえず見送って、私たちは少しここで休憩をした。

休憩中、このままあの方を一人で行かして大丈夫かどうか話しながら、piccoloさんが地図を確認する。和佐又も水太谷へ下るのもほぼ同じ時間だが、和佐又へは等高線に沿ったなだらかな道、水太谷はこの先が急傾斜の下りとなっている、しかしあの足取りはとても心配なので、私達と一緒に下りて和佐又まで送ってあげた方がよさそうな気がして、本人に聞いてみようと、picoloさんが見に戻るが姿は見えなかった。この数分で姿が見えないということは、大丈夫だろうということで私たちも先を急ぐ。

←ピンボケですが、険しいなが〜い鎖場下り。
尾根回り込み道も終わり谷への斜面下りとなれば、またハードな道が出てきた。今日一番ハードなところだ。
ロープ持って降りたり、ほぼ垂直ななが〜い鎖場が出てきたり大変!! さっきの方はこれを登ってきたんやね!連れて降りるのは無理やったね!あのまま見送って正解だったねということで、私たちのモヤモヤは解消。
さっきの人もここを登ってきているから、多分私たちがそういう申し出をしても断っているだろう。

もうかなりヘロヘロになってきた。足が痛い〜〜〜〜(>_<) ちょこっちょこっ休憩をとりつつ進むが、登山口はまだ先のようで、小雨も降ってきた。
←ようやく沢まで戻ってきたよ〜。
沢の音は聞こえるが、まだまだ先が長い〜〜〜 気力との戦い・・・やっと水音のする沢まで降りてきた。
泣きそうだ〜〜〜<(`^´)> やっと・・・やっと・・・水簾の滝まで戻ってこれた〜〜〜あともう少しファイト!!と自分に言い聞かす。

沢を2度ほど渡渉し、16時57分駐車地へ到着〜約10時間歩きっぱなし。

ザックを車に置いて雨と汗でグチョグチョになった体を、沢水でタオルを濡らして拭き拭きスッキリ〜(^O^)/。
車に戻ったところで雨はどしゃ降りとなった。

←苔むした幽玄の森歩き。
また再訪したいコースだ、次はもっと楽しめるだろう〜、反時計回りでも歩いてみたい。

秋には弥山双門の滝コースと、2つを連続で行きたいと思っいます。今から秋も楽しみ!!


その前にアルプスが待ってるわ〜(^.^)/~~~。

苔むした森 佇む管笠男
あんなとこに階段が〜 ようこんなとこに設置したなぁ!
まだまだ余裕です 小普賢岳
無双洞 無双洞
無双洞より ほぼ垂直階段
コケ〜 ヽ(~〜~ )ノ ハテ?
ボックリ ヤマホトトギス
ゲキ! ここもゲキ!
またゲキ! 少しゲキ!
七ツ池 行者還岳手前の森
稚児泊跡 水太覗〜大普賢岳
ようやく大普賢岳が 大普賢岳からの下り
大普賢岳からの下り 七曜岳の下り
ヽ(~〜~ )ノ ハテ? ナツノタムラソウ
ヽ(~〜~ )ノ ハテ? ヨイコラショ!
根の階段 笙ノ窟
笙ノ窟横の岩壁











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