沢3級初体験は黒石谷【台高】


白倉又谷オフは、黒石谷へ変更


レポはケルト


2016年07月24日(快晴の夏日)
 前日はかなり暑かった~、当日も晴れて気温が高いことを祈ったがあいにくの曇り空、気温も低そうだ。
道の駅川上村で6時半集合。

道の駅では晴れ間が見えてきたので期待しながら入之波へ向かっていると次第に曇り空となる。
本沢川沿いに入ってすぐ、車窓から入ってくる風がやたらひんやりしてるので車を止め皆に相談する事に。
“白倉又谷は日陰多くこの天気では寒くて楽しめる状態ではない、未踏だけど黒石谷にしますか?”全員一致で変更することに。


ネットで情報は沢3級なので少し心配してたけど、沢経験豊富なシュークリさんが居てくれるのでありがたい!!
この谷はゴルジュ・大きな滝、ときには穏やかな渓壮などもあり興味をそそられていた谷なので、急遽変更でこんなに早く行く事ができある意味ラッキーかも(^^♪


筏場管理事務所におじいちゃんが居た。この時間は駐車場にいるはずなのに”あれ、まだ上に行かないの?””もう行ってきた”とおじいちゃん。
”うん?どういうこと?” ”今日はもう6台入ってる、皆、沢登りや” ”へ~もう6台も!!今日は黒石谷に入るわね” 私たちの車は4台、おじいちゃんがここに置きと皆の車を誘導してくれた。


”黒石谷は訝しいところが多いから気をつけて行きや”とおじいちゃんから注意喚起された。今まで白倉や黒倉に行く時には言われたことがなかったのでそれだけ難しい沢なんだと肝に銘じ、8時に林道ゲートをすり抜ける。。

3級にドキドキ

しばらくは車が入れそうなアスファルトの道が続く。右下に流れる沢を眺めながら、ここはキャニオニングツアーもやっている谷だ。どこらへんをキャニオニングするんだろう?見ているとなかなか険しそうな沢に見える。


林道終点を越えて作業道へと入って行く。駐車地から40分程歩いたところでpiccoloさんが止まり”ここら辺から降りて行こうか”と沢と道の高差がない地点で沢へと降りて行った。


曇っていて気温も低いが歩いているうちに結構な汗をかいている、水へと入る。そんなに思ったほど冷たくない。やはり湧き水とは違う。


入ってすぐ2条10mの斜瀑が出てきた。


ヌメってるので苦戦してます

いきなりザイルを出すことになり、piccoloさんがフリーで登っていくがヌメっているようでなかなか足掛かりが確保できず慎重になっている。


なんとか滝上へと登り、続いてたまちゃん、エモリン、ヨッシーさんの順で上がっていく。
岩は苔がついているので滑りやすそう。


アセンダーを実践で使用するのは初めて!ザイルにセットして登るがシュリンゲの長さを短くセットしてしまったのでどうにもバランスが悪く、なんども滑りなんとか登れたけどまだまだ修行しなければ。トリはシュークリさん。


ゴルジュは左岸巻き

ここからしばらくは穏やかな流れになっている。
シュークリさんが首を蛭にやられた模様・・・げっ蛭いてるんや・・・でもどこから?上の木から落ちてきたのか・・・恐ろしや・・・。


するとゴルジュが見えてきた。”あっここはいろんな人のブログで見たところだ。確か泳いで左岸の出っ張った岩に取り付いて、そこから登ってたなあ”と途中までは水の中をへつりながら行けるが、最後2mくらいは泳ぎとなる。


泳いでそこへ行こうかとよく見ると、岩場の取り付きは足の確保がなさそうで腕力勝負な感じ!piccoloさんは、はなから左岸巻きなので高みの見物してるし~((+_+))。


12m末広がり

ブログでは難所ぽく見えなかったから行けると思っていたが、実際目の当たりにするとザックを背負って取り付くのは難しい。


一旦、左岸の岩場で小休止。沢の中を覗くといっぱい魚が泳いでいる。人を怖がらないのか優雅に泳いでいてここは魚たちの楽園のようにみえる。
しばらくすると若者4人のパーティがやってきて挨拶を交わす。


どうするのか見ていると男の子がフローティングロープを出して泳いで行った。


8m滝

出っ張りの岩まではスムーズに辿り着いたが、岩場に登り上がるのに手・足掛かりがなく悪戦苦闘している。それを見てるとやっぱり私たちには無理があるなぁ。


なんとか登り上がり2番目の女の子は空身で行くが、登り上がるところで苦慮していて引っ張り上げてもらっていた。


きつそうだなぁ、若者4人が上がっていくのを確認後、私たちは無理をせず左岸を高巻きすることに。
下の岩場を歩く若者が見えほぼ同時に滝上で合流した。


8m滝の巻き

素晴らしい岩場の景観が広がっている。廊下を過ぎてほっとしたいところだが末広12m斜瀑が出てきた。またまた綺麗~。


若者4人は右岸側から登って滝上でザイルを出し渡渉しているので、私たちは左岸を登るが岩場のヌメリが強烈なので慎重に登っていく。


次に8m滝は右岸急斜面の高巻きで、先に見える若者たちの位置を見るとあんなところまで登っていかなあかんの・・・((+_+))


男女滝

滑り落ちないように慎重に慎重に進んでいくけど、緊張感が半端ない。
今までの沢とは大違い、レベル高すぎ!~~~~。


高巻きを終えるとすぐに男女滝、どっちが男滝?女滝やったかな?ピンクのイワタバコがいっぱい咲いている。オレンジのサツキも咲いている。
ほんのひと時のなごみを与えてくれる。


ここもブログで中央の草付き岩場を登るとあったが、piccoloさんはフリーで左の滝の草付き岩場よりを登るがここも結構苦労している、滝は上部で右にカーブしてるので姿も見えなくなる。


男女滝

大丈夫かなぁ?心配で神様に祈る。
ザイルが垂らされきた、あ~無事に登れたんやとほっとする。


もう若者の姿は見えない。彼らはこういうところ慣れてるんやね~ 凄い楽しんでいるように見えた。私たちもいいところやねと楽しんでいるが、次から次へと出てくる難所の多さにとにかく怪我しないよう慎重に進んでいく。


男女滝を越えてまたまたすごい絶景!!明神滝の迫力が凄い。沢屋さんは困難なところを乗り越えた先には、こんな絶景が待ってるんやなぁと憧れの気持ちが出てくる。


見えてきました明神滝

しかし明神滝は見えてもそこへ行くまでにえらい難所に出た・・・。


大きな岩が立ちふさがりその右側がパッと見は簡単に登れそうに見える。piccoloさんが行くがなかなか手がかり足がかりが見つからなくて、シュークリさんとトップ交代。


カムをセットするが結構難儀している様子だったが、でもさすがシュークリさん登り切って、ザイルを投げてくれた。


次にヨッシーさんが同じルートで行こうとするがなかなか難しい様、真ん前のほぼ垂直の溝に足を入れて登るがなかなか足がかからずこれまた難儀している。


難儀しました~

背の高いヨッシーさんでも難儀されている、自分は行けるのかと不安がこみ上げてくる。ここは足がかりが1か所しかない。


空身のたまちゃんは小さく細いのでそんな時間がかからず行けた。エモリンも足がかからず難儀しているが登り切った。次は私の番だ・・・


しかし、ここで悪夢を見るとは・・・ アセンダーをセットするが足が届き辛い、なかなか足が掛からず水にかかりっぱなしで冷たいし、アセンダーも上手く使いこなせず、上にも下にもいけない。最悪や~ 引っ張り上げてもらおうとするがなんせ足がかからないので踏ん張り上がれない。
まだ下に降りるほうがいいとアセンダーを外そうとするが外れない。


明神滝

腕も足も力つきそう、なんとか外して一旦下へ降りる。時間がかかりすぎている為、皆に申し訳ない。


空身で再度挑戦、ザックがない分身軽になったのでなんとかクリア出来た。その後ザックを引き上げるが岩にひっかかったりしてこれまた時間がかかった。


最後にpiccoloさんが上がってきた。
私のせいでめちゃくちゃ時間を食ってしまった。すっかりお昼時を過ぎている。明神滝手前でランチタイムに。


明神滝の巻き

ここは凄い絶景が広がっている。この景色が見られているのも皆さんのおかげ。ここまで怪我なく来られて本当にありがたいなぁと感じる。冷えてきたのでランチタイムもそこそこに行動する。


ここからどう行くの?piccoloさんが明神滝の前にある大岩の穴を潜り抜けて左岸岩場に取り付くとのこと!また迷惑かけないかなぁ・・・

フリーでpiccoloさんが登りザイルを下してくれ、ここはそんな苦労なく上がれた。ほっである。


明神滝の巻き

しかしこのまた上に行くには高度感のある岩場を登っていかなければならない。
piccoloさんが岩場を登っていくがどうも行き詰ったようで登れない。


ヨッシーさんが右に回り込んだら行けそうとそっちを登って行く。皆もヨッシーさんの後を登って行った。


私はバテてきて登っていくのに一苦労、ヨッシーさんがたんびにシュリンゲを出してくれた。ありがとう~ヨッシーさん(@_@。。


扇滝

明神滝上の10m滝も一緒に高巻きしてから沢に復帰し小休止。
ここからまた穏やかな沢となり泳いだりしながら進むと遡行終了の扇滝が見えてきた~~。


ここは滝裏に入れてなかなか面白い。でも時間が時間なので長居は出来ない。滝裏を通過して急斜面登りで右岸杣道に乗る。


しばらく歩くと作業道となり歩きやすい~! ずーっとこんな道ならいいのにと思いながら歩くが、幅30mくらいの崩落地が出てきてしっかりした残置ロープが張られている。
皆、慎重にロープを握りながら横ばいで一人づつ進んでいく。


杣道へ登ります

しばらくするとまた道がなくなった。とりあえずまた道が出てくるだろうとそのまままっすぐ進む。


道がない斜面を歩くのは難儀だ。滑り落ちないように木を掴みながら進む。先頭を行くpiccoloさんとヨッシーさんで二手に分かれて、先に谷が横切っていて危険と判断。この方向ではないことがわかる。


一旦道がハッキリしていたところまで戻ることに。
戻ったところでその下に道があった。どうもツヅラ折れの道になっていたみたい。


結構な急斜面でした

これは一瞬見失うなぁと地図では1本線だったから迷わず帰られるだろうと思っていたが実際はそうではなかった。

山の怖いとこだ。広めの道もなくなり、踏み後だけの道を降りていくとまた歩きやすい杣道へと出た。ここは行きしなに歩いていたところの延長線なので後は無事に帰られそうと思ったが途中途中に出てくる木橋が苔むして腐りかけている!一人づつ慎重に渡って行く。


そんな木橋を4~5渡れば行きに見た景観が出てきてほっとした。あとは林道歩きだ。
16時過ぎに駐車地へと戻ってこられました。


右岸水平道

皆さま本当にお疲れ様でした。
今回は急遽予定変更で、沢3級という沢に挑戦になり、皆さんのおかげで無事に誰も怪我のない山行になりました。

黒石谷は目くるめくワイルドな絶景が広がる素敵な沢、また行ってみたいと思う沢でしたね!!


来年あたりは沢泊で最後まで詰めてみたいと思いました。

それまでにしっかりロープワークが出来るよう練習に励みたいと思います。



明神滝巻きの大岩潜り
明神滝巻きの大岩潜り
扇滝
明神滝 扇滝
明神滝 明神滝

               




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