数年前から情報収集していた、坪ノ内林道終点から弥山川の河原小屋へ降り、迷ヶ岳〜修羅山経由で弥山・八経ヶ岳を周回するコ−スを歩ける機会がようやく訪れた。というか夏の北アルプステン泊のトレ−ニングもしなければいけないのでいいキッカケでもあった。 今週は梅雨も中休みで真夏日を記録する日々が続いているので、飲み水も約3L用意しザック重量は約16Kg、ボッカ訓練も兼ねているのでケルトさんもいつもより多く飲み水をザックに入れて来てるとの事。 天川村外れにある天川大弁財天前を通過して坪ノ内林道へ、約Co1100m付近までは舗装路であるがその先約2Kmは未舗装路、しかし整備されているので乗用車でも難なく乗り入れ可能である。 Co1200m付近まで高度を上げると林道が右カ−ブとなり、川合からの登山道案内板が目に入り、すぐ左手尾根先端には弥山登山口の案内板がある。 林道はバリケ−ドがあるのでこの先進入禁止、広くなっているカ−ブに駐車、ここからは稲村ヶ岳からバリゴヤの頭が目の前である。 |
←約20km弱の山歩き〜。 尾根先端から取り付くと栃尾辻までは植林帯歩き、だがケルトさんはしっかりとキノコ観察モ−ドに入っておりしょっぱなから何度も足を止めているので“今日はたっぷりと時間のかかる周回コ−スやからほどほどに〜”と足を進めさせる。 植林の尾根芯から小ピ−クを巻く斜面歩きになると、目の前の鞍部に栃尾辻避難小屋が見えてきて一人の若者が休憩中であった、昨日は泊まりで下山との事。 避難小屋からはまだしばらくの植林帯歩きの登りが続く、尾根が広くなりはじめる頃ようやく自然林となりブナやオオイタヤメイゲツなどの大木が現れ登山道はP1516の西側巻き道へと続いているが、‘天女の舞’と呼ばれている東斜面が気になるので道を外れる。 |
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←天女の舞。 シダが覆い茂るなだらかな斜面と点在する大木、目の前には大日〜バリゴヤの頭の展望の好い所だが、何故‘天女の舞?’どれかの木がそんな風に見えるのだろうかヽ(~〜~ )ノ ハテ?なんて考えながらエッチラホッチラ適当に歩いて登山道に復帰すればまもなくで熊渡へのカナビキ尾根分岐。 ここでは3人の若者が休憩中で彼らも下山してきたようである、大木の多いここは結構お気に入りの場所なので休憩したいところだがまだまだ先は長いので素通りする。 P1598手前の鞍部が‘ナベの耳’、ここから河原小屋へと降りる目印テ−プが木の高所に巻いてあるらしいので、歩きながら見渡すと意外にすんなりと見つけられその踏み跡を辿る。 |
←弥山川着地。 踏み跡はP1598東斜面をトラバ−ス気味に高度を下げ弥山川へ導いているが、所々消えていたり緑テ−プは枝尾根を下降(迷ヶ岳取り付き尾根の下流に着地すると思う)するように付けられていたりしていたが、流れのある枝沢から弥山川に着地したら丁度迷ヶ岳取り付き尾根の対岸であった。 難なく石飛びで右岸に渡りこれからの登りに備えて小休止、80m上流では2〜3人が川遊び?してるようでハシャギ声が渓谷に響いている。 取り付きは少し急斜面だがすぐに膝下の笹斜面となるが、これがちょうと難儀で見えない小石が多く何度も足を取られるし、いきなりヘビさんが現れたり。 |
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←迷ヶ岳周辺。 笹原が終わればシラビソ?トウヒ?の斜面となり周囲の景観は一変する、残置ワイヤ−なんかもあったりしたが、倒木や地面は濃いグリ−ンの苔やスギゴケで覆われおり、二人して写真を撮りまくりながら迷ヶ岳山頂着。 ケルトさんが‘ここも妖精が住んでいそうな神秘の森やわ’とポツリ。 小さなプレ−トが一つ掛けられただけの山頂、プレ−トがなければ素通りしてしまう‘なだらかな頂’、ほとんど人が入る事がないだろうこの山頂は‘幽玄の森’とも言えるだろう。シラビソ?トウヒ?の幼木も数多く成長している。 あまりの雰囲気に少し長めの休憩となってしまいザックを背負い修羅山へと向かう。 |
←昔は作業道だったのかな。
山頂から苔生した斜面をながらかに下ると‘幽玄の森’も終わりとなりまもなくで修羅山への登りとなる鞍部、目前には岩稜が立ちはだかり(少し大げさ〜f(^^;))見た目からしていやらしそうな雰囲気で、ケルトさんには厳しいだろうかなと思い、ここは事前に地図を睨めっこしていた東斜面を歩く事にする。 崩落地を横切れば赤テ−プが現れ獣道らしき跡を辿るが、どこで尾根道に復帰するか右斜面を見上げながらダラダラとトラバ−ス、“あとどれくらい?”と何度も聞かれその度に誤魔化しつつ、いつの間にか鉄山からの尾根道を示す赤テ−プが!“ありゃもうこんなとこまで来たっちゃ!”と思いつつもまだトラバ−スf(^^;)。しかし先の傾斜がきつくなりはじめたので”ここらで尾根道へ復帰する事をケルトさんに伝え、少しのゲキ登りを覚悟してもらう。 |
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←修羅山。 久しぶりに尾根道復帰、まもなくで1枚のプレ−トが掛けられた修羅山着。 展望はいいのだが、先程の迷ヶ岳が良すぎたので山頂では2〜3枚撮影しただけで即歩きはじめる。 木々が覆い茂る森歩きも終わり、立ち枯れたトウヒや倒木が多くなりはじめるといよいよ弥山が近づいてきた証である、最初はテ−プや踏み跡を辿っていたのだがいつのまにやら外れたり、戻ったりを繰り返すf(^^;)、後ろでは“ヨイショ!”“イタ〜イ!”“跨られへ〜ん!”と悪戦苦闘の声が何度もするのであった。 |
←倒木帯はくぐったり跨いだり〜。 “弥山はまだ〜?”“ん〜、もうすぐ〜”“まだ〜”“もうちょっと〜かな”のやりとりが何度あっただろうかf(^^;)“おっ弥山神社が見えてきたわ〜”“やったぁ〜お腹ペコペコやねん”昼食は弥山と言っていたので、昼食場所がまだかまだかとおあずけ状態だったのでした。 まだオオヤマレンゲには早いけど、結構な登山者が行き交っている、山ガや周囲に気遣う事なく大声で喋っている奴など様々な登山者を目の当たりにして、今日は久しぶりにたくさんの人と出会うお山歩きやねぇと話しながら食事休憩。 コ−ヒ−も飲み終えザックを背負い、行程の残り半分を消化すべく八経ヶ岳へと向かう。 |
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←オオヤマレンゲ。 オオヤマレンゲ保護区に入れば、まだ小さく固い蕾がたぁくさん!“オオヤマレンゲがスイカの匂いやったね”とケルトさん、“そうやでぇ〜獲れたての鮎もスイカの匂いやし〜”と答える。 お腹を満たされたケルトさんは足取り軽く元気モリモリ!オオヤマレンゲの写真撮りに何度も立ち止まっていた僕はあっという間に置き去りにされてしまうのでした(=^^=)。 八経ヶ岳山頂は時々ガスがわき上がってくるが、眺望を楽しむ事ができるのでまたまた小休止、もう登ってくる人はいないだろうと思ったが単独若者と4名のトレラングル−プが来られたので山頂をあとにして明星ヶ岳へと向かう。 |
←明星ヶ岳。 “この時間にこちらへ歩いて来る人はおらんやろ〜”と話していたら、背後からせわしない鈴の音が聞こえるので振り返ると、先程のトレラングル−プが!道を譲る為立ち止まる。山頂でチラッと見ただけで結構目立つ服装だったから若者ばかりと思っていたがよくよく見ると老若男だった。 “僕もあんなピンクやオレンジ・イエロ−の服装は犯罪にならんやろうか?”とケルトさんに聞くと“piccoloさんは地味すぎ〜、真っ黒な顔してるから少し明るい色がいいと思うよ〜”と言われてしまったf(^^;)、う〜〜ん思い切って‘ヘ〜〜ンシン’してみようかなぁ。 |
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←ヘロヘロなので頂仙岳はパス!。 なんて会話していたらレンゲロ−ドへの分岐となり、先程のトレラングル−プが小休止中、“何処まで行かれるんですか?”と聞かれたので“明星ヶ岳へ上がって坪ノ内林道へ下ります”と答えると“エエ〜今から?マジっすか!”と驚かれてしまったのでしたf(^^;)。 明星ヶ岳はケルトさんが未踏なので一応ピ−クハントするだけ〜なのでササット済ませ分岐へと下るが、途中でクマさんのウンチが転がっていた(;^_^ A 。 頂仙岳もピ−クハントしようと予定していたが、二人共久しぶりのロングコ−スでバテ気味!なのでパス、レンゲロ−ドの苔生した森を堪能しながら登り返す事のない下山モ−ドとする。 |
←レンゲロ−ド。
日裏山の案内板近くでは弥山・八経ヶ岳が時々流れてくるガスで見え隠れするので、いい雰囲気の展望となり思わず足を止め見入ってしまった。 トップリ尾分岐もいつの間にか見過ごし、広尾根歩きとなれば高崎横手分岐、ここでフル−ツポンチの小休止、ここまで保冷バックで冷やされていたので、お疲れモ−ドの体には嬉しい悲鳴をあげる程のデザ−トであるが二人共かなりヘロヘロ状態。 足裏・フクラハギなど痛いとこだらけ〜Y(>_<、)Y、ザックを背負い足を進めるがペ−スは上がらず!まぁ日が長いので急ぐ事もないわと、見頃のサラサドウダンやキノコの写真を撮りながら焦らず急がずペ−スを維持。 |
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←山の主。 頂仙岳はパス、ゆっくりと高度を下げるなだらかな登山道はヘロヘロな足に優しくてとても歩きよい!、しかも雲が覆いはじめ西からの風がとても心地よく快適、道が尾根の東側へと変わればまもなくでカナビキ尾根分岐となり、往路で休憩していない事や足休みも兼ねて倒木に腰を降ろす。 足元のシャクトリ虫が気になるケルトさん、“これはブナハバチで、zippさんが情報収集してる虫やでぇ〜、4年前はブナの木が丸裸になるくらい大量発生したんやで〜ほいで…”と教えてあげるとキショク悪くなったようで、さっさと腰をあげてしまった。 チラホラは見かけるが、大量発生とまではいかないようで、大峯のブナの葉も食い荒らされてる事もないですわ〜zippさん。 ここまで戻ればあと少し!P1516を大きく西斜面を巻く登山道を辿り、植林帯の下りとなればまもなくで栃尾辻避難小屋。 植林帯の中をズンズン下れば林道がすぐ左下に、“このまま登山道歩きは少しのアップダウンがあるので、足の負担を和らげる為、少し大回りだけど林道を歩いた方がいいわ”と林道に下り駐車地へと戻る。 |
カナビキ尾根分岐北 | カナビキ尾根分岐北 |
迷ヶ岳 | 迷ヶ岳 |
迷ヶ岳 | 迷ヶ岳 |
迷ヶ岳 | 迷ヶ岳 |
迷ヶ岳 | 修羅山へのトラバ−ス歩き |
弥山神社 | レンゲロ−ド |
迷ヶ岳山頂 | 弥山 |
八経ヶ岳 | 多分トウヒだと…? |
雲隠れした弥山 | ヽ(~〜~ )ノ ハテ? |
シカ! | サラサドウダン |
ヽ(~〜~ )ノ ハテ? | キツネノエフデ |
終わりかけはピンクになるギンリョウソウ! | ヽ(~〜~ )ノ ハテ? |
ヽ(~〜~ )ノ ハテ? | ヽ(~〜~ )ノ ハテ? |
いよいよ倒木帯 | 倒木帯 |
お見送り | |