ワンステ尾〜阿古滝〜地蔵岳1685m山上ヶ岳1719.2m勝負塚山1245.8m〜伊坪谷出合


【大峯】






2008年04月12日(晴れ) 
 
                             
昨年12月阿古滝手前まで訪れていたが途中で引き返す事になり保留にしていたレポを少しf(^^;)。

矢納谷を渡るメッシュの鉄橋を渡れば登山口、大岩の左を巻き岩上に登れば索道のワイヤ−を固定するフックがあり矢納谷左岸尾根方向を向いている、これを辿ってみるか!。
すぐに祠のある分岐となり右は2006年エアリア記載の破線道これを見送り先に進めば数十mでまた分岐が現れる、ここを右に取っても先ほどの阿古滝への破線道にどこかで合流するようで、事前に調べたのでは阿古滝へはこちらからの方が歩きよいらしいが?この分岐も見送り先に進むと矢納滝(落差15m)の大きな滝音が聞こえ滝下へと下りる。
落ち口から流れる水は凄く勢いがあり弧を描くように滝壺の岩へ“ドドド〜”と水を叩きつけ水飛沫も凄い、低音が周囲の岩壁に反響してるのか臨場感溢れる低音響で迫力満点、岩壁に沿って右から回り込んでみるが、水飛沫が凄い!ドボン覚悟なら滝裏にも行けそうなんだけどf(^^;)。

久しぶりに見応えある滝だったので大休憩となってしまう、矢納谷斜面を沿うように造られた道にはたくさんの釘が打たれた丸太が所々転がっているだけで用を成さない状態、杣道だったようで沢屋さん達も利用しているのかテ−プも垂れ下がっている、何度か杣道を歩いてきたがこんな細い杣道は初めてだ!崩れてしまったのか足幅も無いような箇所があるかと思えば、低圧用電線を伝ってよじ登ったり緊張しながら足を進める。

谷の斜面をトラバ−スすると猫の額ほどの台地に突然鉄柱が現れる、よしよし!このまま杣道を辿り歩けば楽チンやん!ここは何処ら辺?GPSの軌跡ログを見るが衛星の受信感度が悪く猫の髭みたいにあっちこっちピンピンでまったくのデタラメ、地形で現在地を確認するがまだ800mかいな!時刻も見る、ゲッ!まだこんなとこ?! (((^^;)(;^^) ))矢納滝でさぼり過ぎたなぁ〜、“おっパッぴ〜〜!”と呟きながら暢気に足を進めると右尾根上にはこの山域特有の大きなーが出現、左へ回り込むと岩ゴロゴロの矢納谷沿いとなり岩の間を抜ければ目の前の大岩には寄せ集めの丸太で造られた梯子が立てかけてありトラロ−プも垂れ下がっている、梯子は3段目からしかないので到底足は届かない、おまけに横桟は電線で固定してるだけなのでちと不安Y(>_<、)Yトラロ−プ併用で“うんこらしょと!”大岩上によじ登って(*^ー`) フ〜登れた〜と安堵も束の間!

ゲッゲ〜!Σ( ̄ロ ̄lll) ガビーン、今度は向こうの岩へと半切りした丸太が2本渡してある!高さ長さ共に3m程やけど岩場だから恐怖感倍増!大岩の上をウロウロ、左は川の流れがあるので遡上しか無理、右は2mほど下に岩があるので飛び降りられそうだがよく滑るビブラムソ−ルだからなぁ!この苔生した丸太橋しかないか!片足ずつ体重を掛けてしなり具合を確かめてみる、うぅ〜〜しなる〜〜片足に全体重が掛からないように摺り足で無事通過、その後少しは踏み跡もしっかりあり歩きやすくなると2本目の鉄柱が現れる、1本目は支柱が2本のシングルだったけどこちらは3本でダブルになって滑車らしき物も転がっている。

歩き始めてすでに3時間半、ここで勝負塚山へ周回は諦めるどころか奥駈ヶ道へ出る元気もないかも〜バテバテ( iдi )、楽じゃない!索道辿りはここでやんぴ〜、現在地はワンステ尾の末端で二俣に分かれた北東尾根岩ーの真下、枝谷を少し詰め上がりワンステ尾斜面へと‘ヨイコラセのウンコラショ’と這い上がる、どっと吹き出す汗でビショビショ!ようやく尾根芯歩きとなり直登、1050m付近から阿古滝道目指してトラバ−ス、谷を越え尾根斜面を這い上がっている時に上から‘すみませ〜ん!’の呼び声がするので、またもや汗だくになり四つん這いで這い上がり近寄る、なんとこんな所に単独者!この時期なら人と会う事もないだろうからとテン泊装備で洞川から山上ヶ岳経由で歩いてきたが阿古滝を過ぎた辺りで道に迷われ途方に暮れていたそうで、僕も道迷いしてるのかと思ったらしいf(^^;) 、事情を話せば安堵の表情、阿古滝道を一緒に下山する事となる。

こんなハプニングもあり中途半端に終わっていた阿古滝〜山上ヶ岳〜勝負塚山の周回ル−ト、駐車地から山上ヶ岳までの標高差は約1300m、累積標高は約1950mと久しぶりに気合いを入れた山行、大峯山が5月3日の山開きで賑やかになる前に再び出かける。
 GPS軌跡 軌跡断面
 
コースタイム(全行程約11時間・全歩行距離約19km)
伊坪谷出合 07:05〜矢納谷出合07:45〜10:40阿古滝10:50〜12:10投地蔵辻12:20〜12:35地蔵岳12:50〜13:15山上ヶ岳13:35〜14:10洞辻茶屋14:20〜14:55今宿跡15:05〜16:15勝負塚山16:25〜18:15伊坪谷出合

←矢納滝(落差約15m)。
下山予定の伊坪谷出合の橋に駐車、上多古川沿い林道から勝負塚山の険しそうな岩肌が見えるのだが山頂はガスで隠れている、山桜のピンクがポツンポツンとまだ芽吹いていない山肌に彩りを添え“桜餅食べた〜いなぁ”朝っぱらからf(^^;)、キョロキョロしながらトコトコ歩いていると後ろから1台の軽トラがやってきて“アマゴの監視ですねん登山ですか”と聞き納得したようでその場でバックする、どうやら林道を走る僕の車を見て上がって来られたようだ。
タラの芽を摘んだり行人滝を眺めながら足慣らしには丁度いい距離で林道終点となる。

鉄のメッシュ橋を渡り祠で手を合わせ左へ、直ぐの分岐を右へ進めば祠の直ぐ上となりワンステ尾の枝尾根の急登りとなるがしばらくすると上多古本谷の右岸上部をトラバ−スする水平道歩きとなり右手の木々の間からは山上ヶ岳と竹林院谷の六字ノ滝(落差50m)が望める、地図の“危”マ−ク付近はガレた涸小沢やロ−プ頼りに降下する地点もあり足を滑らせ落ちれば止まらない\(〇_o)/ので慎重に進む。
←六字ノ滝(落差約50m)。
二つ目の緩やかな沢で小休止、上部の日陰には残雪もあり汗ばんだシャツではすぐに寒くなってきたので歩き始める、‘阿古滝へ’の道標があるがここはテラス状のところに出るはずなので通過、そのまま尾根の鼻を回り込めば広々とした穏やかな流れの沢へと降りる、ここが阿古滝の上部で流れが狭くなった落ち口左の際へと覗きに行く、垂直で約50m下まで見えるよ〜!一直線に落下する水を見ていると股間ゾクゾク〜!カメラを握りしめた両手を目一杯落ち口近くまで伸ばして何度もシャッタ−を押す。

←阿古滝上部(手前が落ち口)
このまま谷を詰め地蔵岳から派生している尾根斜面に取り付くのもいいが、テ−プがたくさんある対岸の尾根先端へ、シャクナゲや残雪を避け蛇行しながら登るがついにツボ足しなければ進めなくなりスパッツを装着、時折膝やお股まで埋まってしまい一気にペ−スダウンとなるがまもなく尾根は広がり明るくて気持ちいい雪面の森歩きとなる。
←地蔵岳からの尾根。
いつまでも続いて欲しいが前方にはまたしてもシャクナゲが覆い茂っているがここを抜ければまもなく奥駈ヶ道、避けながら進むがたまにザックが枝に引っ掛かり引き戻される(^^;)ゞ、シャクナゲと戯れ詰め上がると右前方に大岩が現れるとまもなくで投地蔵辻に飛び出し右折れ。
掘れた奥駈ヶ道は残雪で埋もれているので脇を歩く。
地蔵岳に寄る気はなかったが北斜面をトラバ−スしている道は完全に雪に覆われトレ−ス跡も無いのでここは一旦ピ−クを踏むことにする、展望はなく立ち寄る人も少ないのかプレ−トも一つぶら下がっているだけ、ツボ足で1時間程予定オ−バ−なのでパンとおにぎりの簡単昼食を済ませ地蔵岳を後にする。

←山上ヶ岳。
鞍部で道に合流すればここから日当たりも良く雪もほとんど残っていない、左には稲村ヶ岳 振り返れば大普賢岳などの展望を楽しみながら山上ヶ岳手前のコブを登り返せば大峯山寺が見えてくる、5月3日の戸開式までは静かな山寺だと思っていたら山頂の方から声がするので行ってみると洞川から登って来られた3人の初老男性、シャッタ−を頼まれた後山頂からの眺めをしばし楽しみお花畑を抜けレンゲ辻への分岐を左に見送り日本岩へ立ち寄る、北から南の大峯主稜線や麓の洞川温泉までよ〜く見渡せ山頂より眺めは最高!眺望良すぎる為ついつい休憩が多くなり困ったもんだ、行程の半分来たか来ていないのにこんなのんびりしてていいんかいな(^^;)ゞ。
←新旧道分岐。
この先いくつもの行者場が存在するが時間もないので新道を歩きすべてを見送る、木橋の長い階段を下り‘わらじ履き替え跡’で旧道と合流、二つ目の茶屋“陀羅尼助”を通り抜ければ一際大きな洞辻茶屋が現れ小休止、ここで洞川への下山道は左折れとなるが奥駈ヶ道を北進する、なだらかな尾根歩きかと思いきや突如残雪に埋もれた岩場が現れる
ウッΣ( ̄ロ ̄lll)ここが蛇腹。

←蛇腹。
ロ−プは雪に埋もれて引っ張っても抜け出てこない、トレ−スも無いので仕方なく枝を掴んで足場を確保しながら慎重に下ればあとはブナに囲まれたなだらかな尾根歩きとなり足取り軽く勝負塚山分岐でもある今宿跡に到着、ほぼ予定時間となったのでまた軽食(^〜^)、ここで奥駈ヶ道を離れ右折れする、テ−プも多く踏み跡もしっかりいているので快調に下るが枝尾根との分岐ではテ−プとGPSで確認するがP1354南の分岐は広い尾根をそのまま直進しないように注意が必要です。
←奥駈ヶ道。
桧の大木が多く残る薄暗い尾根下り、思った以上に長いダラダラ下りの連続、一旦鞍部に下りると右からは沢の水音が聞こえ植林の間から水面の反射も見えたりするが、やがて登り返していくにつれ沢から離れ尾根芯の樹木を避けるように何度かは斜面歩きをする、元気な時にはなんでもないだろう登りだが岩場を横から這い上がる頃には“ヨッコラショ!”と足も上がりにくい状態、何度も足を止め小刻みに小休止を繰り返しようやくで狭いほとんど展望のない勝負塚山着、バテバテなのでコ−ヒ−飲んで大休憩とするが夕方ともなればTシャツではさすがに寒く上着を着る。

←勝負塚山。
ここからの後半は等高線詰まる激下りがあるのでまたもや気合いをいれ立ち上がる、すぐに植林帯となり踏み跡もテ−プもしっかりしているのでGPSはたまに確認する程度、枝打ちされた木が散乱しているのでたまに“ズルッ”最後の標高差300mくらいはとんでもない激下り、崖のような斜面を立木や小枝頼りに下るが足元はザレザレで踏み出す度に石が斜面を転げ落ち足元は崩れて行く。踏み跡も薄く不明瞭となりテープ頼りにジグザグに一気に高度を下げようやく水平道に降り右折れ“ほっ”とするも束の間、このまま水平道かと思えばすぐにテ−プはイツボ谷方向へとザレた植林内を下っている“またかよ〜(^^ゞ”小休止後 よ〜し!下るぞ〜”何度目かの気合いを入れるがすぐに道型が現れ拍子抜け!。
←最後の難関。
少し崩壊箇所もあるが快適に通過すると小沢の岩盤状を流れ落ちる小滝が現れ道が無くなっている“あれ?分岐を見落としたかな?”小滝の写真を撮り引き返すが道は1本(・_・?) ハテ?、また小滝へと引き返し5m先の対岸をよ〜く見ればテ−プが続いているΣ( ̄ロ ̄lll) ガビーン、木橋の残骸とも言えない苔生した腐った木が1本渡っているだけ、岩は苔でツルツル!おまけにビブラムソ−ル!下を見ればどこまで落ちて行くんだろうか!と恐怖感倍増!だが渡らないと帰れない!出来るだけ尖った岩場に足を乗せ両手で木を掴みカニさん歩き、無事渡り終えたけど水飛沫で腰からスパッツまではビショ濡れ(;>_<;) 、ここからは崩壊箇所もなく途中で踏み跡もハッキリしなくなったりもするが植林の中を下ると、取水設備のある提堰に下りイツボ谷右岸水平道を出合まで戻る、(´。`) ツカレタ・・けど‥まんぞく〜。

矢納谷出合から阿古滝までの道はロ−プで下降しなければ進めない難所や崩落地もあり、勝負塚山からイツボ谷出合まではザレザレ足元や恐怖の小滝前通過などがあります、今回のル−トは注意が必要です

阿古滝までの危険個所
恐る恐る通過(″ロ゛) またもや難関(^^;)ゞ ←渡り終えました
阿古滝落ち口(恐怖体験はここ 投地蔵辻 地蔵岳
地蔵岳付近より 大峯山寺 大峯山寺
山上ヶ岳 日本岩・山上ヶ岳 だらにすけ茶屋
洞辻茶屋 洞辻 根性ブナ
バネシャラf(^^;) ツチグリ ミヤマカタバミ

日本岩より











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