筏場〜北谷〜添谷山1250.1m〜筏場【台高】





2008年02月02日(晴れ後粉雪) 
 
                             
この季節に雪深い台高の添谷山へ行く気はまったくなかったが、大ブナの話が出たので検索すると添谷山周辺がヒットする、五色湯跡・北谷の凹地・大ブナ探しと3拍子揃ったので行きたい気分も全開(^^*ゞとなりまだ見知らぬお山へお出かけ。
 GPS軌跡
 
コースタイム(全行程約11時間半・全歩行距離約16km)
筏場P 07:35〜北谷出合08:20〜凹地09:35〜10:45縦走路10:55〜12:30引水迫13:15〜13:45御座ー13:55〜14:25添谷山14:45尾根分岐14:50〜16:05灌木ジャングル16:40〜枝谷(水補給)17:00〜筏場道17:15〜釜之公谷出合18:00〜筏場P 18:50

←本沢川。
北村林業筏場事業所で駐車料1000円也を支払い林道終点の筏場駐車場へ、気温は1℃と寒くないので上着は2枚で歩き始める、澄みきった本沢川を横目に見ながら左岸の遊歩道を進むが足元にはツララの破片が転がっている、見上げるとオ−バ−ハングした岩からぶら下がっているではないか(;゜0゜)頭に突き刺さったら‘ポテチン’やがな!。
微かに硫黄の臭いがしはじめると江戸時代に湯治場があったという五色湯跡の案内板、対岸の岩の隙間から湯ノ花らしき白い固まりも見えるが帰りに寄る事にして足を進める。
←釜之公谷吊り橋。
釜之公谷に掛かる吊り橋を渡り崩落した木橋を過ぎた辺りから本沢川河原へと下り北谷を遡るが500mも遡上すれば水はなくなる、最初の二俣を左俣に入る、右岸斜面は崩落した箇所が多く左岸の植林帯も斜度がきつく歩きにくそうなので汗だくになりながら谷の大きな岩を乗り越えて行くアスレチックを強いられる。

←北谷の凹地
奥の二俣は予定では右俣だったが見比べたら左俣がいいかな?左へ、少し進むと左岸が崩落し植林された木が谷へと倒れ込み行く手を覆っている、GPSで確認すればちょうどここから左岸斜面へと取り付けば凹地への最短コ−ス、修正しながら進むとなだらかな台地となるが‘ん〜もうこの辺りは地図では自然林のはずなんだが?辺りは若木の植林帯の中にお目当ての凹地がありました!ごく最近こうなったんだろうなぁ〜“台高のお釜”の夢消え去る!中央には握り拳くらいのヘソがあり氷が張っているが、その横には黄色い獣の小用跡(^^;)ゞここら辺ならば大昔沼地だったのかもしれないなぁ〜。
←二本足歩行の獣のトレ−スf(^^;)。
さぁここからP1123まではきついきつ〜〜い傾斜が待ち構えている(。>_<。)広い斜面を大きくジグザクに、時には鹿さん道を辿ったりしながら‘ヒィヒィゼェゼェ!’ドッコンバクバクと心臓が口から出てきそうな勢い!雪玉が転がった跡もた〜くさんある斜面を45分ひたすら登り続けやっとP1123北側の尾根に乗っかる、‘おおぉ〜この眺望!なんじゃ〜こりゃ〜’北〜東までの台高主稜線から国見山それにずぅ〜と奥までの頂きがいくつも頭を出しているのがすっきりと見渡せる、クタクタ後の山の神からのご褒美に感謝。

←縦走路に合流。
P1123を越えればすぐに縦走路に合流、さすがにトレ−ス跡は獣だけで積雪は10p程と思ったより少なくここまでは予定時間である。大休憩後縦走路を南へ、10分で水と書かれた手製プレ−トがぶら下がっていたので見に行くが小さな谷はあるものの雪に埋もれて水の流れも無い、ここから徐々に積雪が多くなりいくつものコブやピ−ク越えが負担となり一気にペ−スダウン、上りでは歩幅を半分以下にするもなんせ長靴!潜る潜る!湿った雪質なので潜った分は足を上げないと前に進めない、引水迫まであとどれくらいの距離?とGPSを見る気もなくなる、テ−プに従うがテ−プ間隔が広いところで2回小尾根に入り込んでしまうが、いずれもすぐに気付き汗かきかき登りかえす(^^*ゞ。
←引水迫。
予定時間をオ−バ−して引水迫着、谷へと下り水を確保しようとするがまずは氷を割る作業、ようやく昼食にありつける、持参した500ccの飲料水も少なくなってきたのでついでに谷水を煮沸して500cc確保、この時はこれで十分だろうと思ったのだが…。
この先はどんなだったろうとコ−ヒ−飲みながら地図を取り出す、 この先も急傾斜あり〜の御座ーの岩綾越えに痩せ尾根通過(;-_-;)と添谷山まではつら〜い道のりに意気消沈、避難小屋があれば泊まりた〜〜い心境だけど重い腰を上げる。

←御座ーから北西の眺め。
稜線の西や東に見える山並みは舞い始めた粉雪で霞始め、前に見える添谷山であろう頂きもボンヤリとしか見えない、ますます積雪は多くなり60cm前後で長靴の限界を突破、なかなか前に進みまへんがなぁ〜乾きかけたシャツはまたもやビッショリ!寒くなってきたのでカッパを着る、ついでにこの先の岩綾登りに備えて手袋も交換するとタイミングよくトラロ−プの垂れ下がった岩綾地帯、足場を確保しながらロ−プと根っこ頼りに慎重に這い上がると吹きっさらしの御座ー、眺めは最高だがむ〜〜ちゃ寒〜〜いよう!写真を撮り下り場を確認、木にくくりつけてあるトラロ−プの先や足置き場も雪に埋まりどこ?何処?ロ−プをグィと雪から引っ張り出す!支えてくれるか確認し無事着地、岩綾地帯ではスパイク長靴君本領発揮で大活躍してくれました。
←添谷山。
これで難所は通過したがすでに14時前、予定より2時間遅れであるが急いで歩けるものでもないので添谷山での大ブナ探しは諦め、せめて闇下にならないようにと積雪に足を埋もれながら半歩づつ登り詰めると台高独特な山頂下の急登となり添谷山着。山頂から派生する東尾根に大木があるので見に行くとネットの写真で見た桧!周辺には胴回り3m越えの大ブナも点在しているので日本で3番目の大ブナも期待できそうだ!雪解け時期に再訪してみようかな!。

←添谷山南斜面。
飲料水も残り200cc足らないなぁ〜?などと心配しながら山頂を下る、なだらかな尾根歩きとなった辺りも大きなブナが点在し縦走路の東には広い台地状の斜面が‘おいで!おいで!’と呼んでいる(=^^ゞ 寄り道したいのは山々?だが振り返りながらも最後の登りへと差し掛かる、吹き溜まりは避け大きくジグザグに登るが20歩進んでは立ち止まりを繰り返しているので、時間は経つが進んでいないのが現状、久しぶりに右膝も痛くなりはじめるしザックが重く肩に食い込んでくるような(i_i)事前にネットで情報収集した時にテン泊縦走のレポを2〜3見たがよくこんなアップダウン歩き通したもんだと感心、それに比べたらこのザックは軽いもんだとペ−スダウンしながらもようやく縦走路最後の登りを終え尾根取り付き点に到着する。
←灌木ジャングル。
この時点でなんとか闇下は避けられるなぁと思いつつ地図とGPSで下る尾根を再確認、最初は植林帯歩きだったがやがて細尾根となり灌木のジャングルに突入、帽子やザックが引っ掛るので体をひねったり四つん這いになったりで進むがやがて岩上となり‘間違ったかな?’GPSで確認するが間違ってはいないのでザックを置いて周辺を偵察、岩を下りるがその先もジャングル地帯、巻き道があるのかと灌木の中を彷徨うが見当たらない、おまけに飲料水も底をつく、地図とGPSを睨めっこ、少し戻り釜之公谷左俣の支谷を下れば水を確保出来るかな?そのまま谷を下れば筏場道と交差してるから予定変更するが‘これで闇下決定やぁ〜’。

←水補給した釜之公谷支谷。
ザレた斜面をズルズル滑り落ち谷芯を下るが水は無い、そろそろ筏場道と交差するはずだと注意深く道型を探すが雪に埋もれているからか崩壊した箇所だからかまったく分からないのでこのままもう少し水を求めて下ってみる事にする、無ければこの先で這い上がれそうな斜面はあるからと谷を下ると水音が聞こえ確保、薄めて飲むハチミツレモンを混入して喉を潤しファイトい〜ぱ〜つ、斜面をよじ登り雪の無い筏場道に乗っかる。
←釜之公谷吊り橋(地黒で顔は写りませんf(^^;))。
最後の崩落地点から闇下となるがLED8灯は頼もしく足元を照らしてくれ難なく釜之公谷吊り橋まで戻ってきたので菓子パンで腹ごしらえと粉雪舞う中“闇下山行記念撮影”さぁもう少し!まったく見えない本沢川の流れの音をBGM?にトットコトットコ、獣に遭遇しないかビビリながら足を進め林道のアスファルト上に出た時‘やっと帰ってきた〜’。

筏場駐車場 五色湯跡 本沢川沿い山道
崩落した木橋を過ぎ河原へ 北谷出合 凹地からの激登りf(^^;)
引水迫 御座ーの岩下り 御座ーから下を覗く
恐る恐る通過(″ロ゛) 添谷山東尾根の桧 桧の内部

P1123付近より

断面図











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