広河原二俣右俣〜小太郎尾根〜肩ノ小屋【南ア】


1日目


2009年08月13〜14日(霧)
 
                             
前夜車中泊で奈良田へは12日夜に入る予定だったが、前日の静岡地震のおかげで予定していた東名高速が通行止めとなり中央自動車道の迂回ル−トに変更を余儀なくされる、お盆休みと重なっているので少しでも渋滞を避けようとAM5時榛原を出発、東名阪から小牧JCT間で少し渋滞はあったが中央道からはケルトさんに運転を交代してもらい(路上教習しながらf(^^;))渋滞もなく15時前には奈良田着(今日は1000円乗り放題じゃないからかな?)。
奈良田温泉で入浴後は早い夕食だけど名物のほうとう定食でお腹を満たし休憩所が閉店となる17時まで仮眠。

温泉下駐車場に停めた車に戻るが暇なので暗くなるまで周辺を散策、車中はムシ暑いと思っていたが窓を少し開けていればそれほどでもなく熟睡モ−ドに入ってしまった。
広河原行き朝一番は5時30分、1時間前に起きぐうたらと準備してると乗車券の販売もはじまりバスに乗り込むが、ここでは空席があり次の河原臨時駐車場で2台とも満席となり通行規制された南アルプス林道を徐々に高度を稼ぎながらブイブイクネクネとバスは走り約1時間で広河原へ到着。

広河原は甲府・芦安からもバスが出ていて(こちらのほうが入山者は多い)一気に登山者が増えたが、予想してたよりは少なかったようだ。

コ−ス
8月13日【一日目】 コースタイム(全行程約7時間半・全歩行距離約8km)

広河原 06:35〜10:20大樺沢二俣10:40〜13:00小太郎分岐13:10〜13:50肩ノ小屋(テン泊)

←奈良田の河原臨時P。
広河原は標高約1500m、今日は北岳山荘でテン泊予定だが笹ヶ峰でのボッカを考慮すれば肩ノ小屋が精一杯かも。
広河原手前の吊り橋からは大樺沢の雪渓が見えるがその上部はガスがかかっていて北岳を望む事はできない。

大樺沢の勢いある流れを聞きながら沢沿いの道をゆっくりと進むが大峯・台高では散ってしまったお花がたくさん!何度も足を止め撮影するのとスロ−ペ−スの為なかなか高度が稼げない。
←広河原。
いくつかの橋を渡ると伏流したのか沢音も聞こえなくなりやがて雪渓が目の前にあるが上部はガスに覆われたまま、皮肉にも振り返れば日が当たった鳳凰山の山並みがあるやん!、入れ替わってくれ〜と願っていると、雪渓上を吹き下ろす風は冷たく一気に体温低下!火照った身体に鳥肌が立ち長袖シャツを着る。
少し上で二俣になっており左岸にも雪渓が見えるので、あれが大樺沢二俣とわかる。
八本歯コルへと直登する登山者も多く左岸には色とりどりのウェアを身にまとった人が歩いているのが確認できるが、僕たちは右俣ル−トへと入り臨時の仮設トイレ前で小休止。

←広河原から見た大樺沢雪渓。
雪渓を見下ろしながらしばらく歩くがやがて雪渓を離れ、道は弓なりに大きく尾根を廻り込むように、この頃小雨がパラつき雨具を着込むほどの事もなかったのだが、すれ違った下山者に聞くと‘上は雨と霧でなぁ〜にも見えませんでした〜’との事Y(>_<、)。
白根御池分岐までの登りを覚悟はしていたがケルトさんもバテバテで息を整える為の小休止が倍増する、ハイマツが多くなり森林限界も近づいてきたようだ、下山者とも多くすれ違うようになりようやく白根御池分岐の標識。
肩ノ小屋まで50分とあるがこの調子だと1時間強かも?まもなく尾根に乗れるから少しは楽になるからね!と声を掛けたのだが…。
←大樺沢沿い。
約20分の登りでようやく小太郎尾根に出るが、北西の風強く霧も一段と濃くなっていて体感温度は7℃くらいだろうか!。
道の様相も岩場となり足元には様々な高山植物が咲いているので撮影を立前に小休止f(^^;)。
しかしこの水分多い霧はなんなんでしょう!頭からポタポタと滴がしたたり落ちてくるし身体はビショビショやし〜、ケルトさんはたまらず雨具の上を着るが、ムレるのを嫌う僕は半袖Tシャツのまんま!立ち止まれば寒いけど歩いていれば丁度いいんだなぁ〜と説明する。後談ですが低体温でぶっ倒れないかと心配してたそうです、連れて帰ってもらわないとあかんから心配だったそうな(=^^=)。

←大樺沢二俣。
視界は15〜20mとさきほどより悪くなるばかり、相変わらず気温は低く風もあるので体力消耗激しい様子のケルトさんは何度も立ち止まり息を整えるようになる、時間も13時を過ぎ北岳山荘まではとうてい無理なので肩ノ小屋までもう少しや!と張り切らせるのだが…。
小屋まであと15分くらいかな?と思ったあたりでガスの中に数人の人影が見え休憩してるのかと近づくと何やら慌ただしい雰囲気、中央には一人の登山者が横たわり人工蘇生処置の真っ最中であった、何か必要なものありますかと聞くとサバイバルシ−トがあればお願いしますとの事だったのでザックから取り出し救護者に手渡した時、倒れている登山者の顔を見たが顔面血の気は無く、呼吸もしていなかった…。
←鳳凰山。
この時ケルトさんはバテバテだったので何も知る由もなかったのであった(見ていれば卒倒していたかもね(≡≡;) !!!)。

手は足りているようなのでその場をあとにするが、まさかこんな緊迫した場に遭遇するとは…しかし高山ではいつ何時あるかわからないと自己管理を含めあらためて認識する事となる。

←小太郎分岐。
まもなく肩ノ小屋が見えてもいい頃なのだが、濃い霧の為数十m先しか見えない、小屋の方と思わしき人がすれ違い様‘小屋はすぐそこだよ’と声をかけて下さりケルトさんの顔も安堵の表情となりまもなくで肩ノ小屋に到着。
しばらく小屋の中でコ−ヒ−とおしるこで休憩、宿泊者が多いか少ないかは分からないが結構な人数であるように思える、ケルトさんは‘寒そうだから小屋泊しよ〜よ’と言うのだが、‘これぐらいの天候なら大丈夫だから僕はテン泊する’からと言うと、‘じゃ、テント張ってから判断する〜’との事でテン場へ移動。
←肩ノ小屋手前。
小屋下はすでに20張り近くのカラフルなテントが張られていたが隅っこのスペ−スを確保し二人で手際よく設営完了、3000m級の山で寒い中歩いてきたからテン泊なんて無理と決めつけていたケルトさんだったがテントの中の暖かさに‘これだったら寝られるわ!’(。_・) トテッ。
1L100円の雨水2Lを小屋横で給水、テン場代一人500円を払い終えテント内で少し横になり小屋手前での出来事を話すが、人工蘇生中だった事も知らなかったようで僕の話を聞きショックを受ける。

←肩ノ小屋
相変わらず霧に覆われているが少しは見通しは良くなりだしたが、まだ水分を多く含んでいるのであまり外に居ると全身がベタ〜としてくる。
レトルトの夕食だがこんな場所では最高のディナ−!笹ヶ峰同様のフル−ツにコ−ヒ−でのんびりと時間は過ぎていく、お互い今日の歩きはしんどかったけどこの至福の一時ですべて吹っ飛んでいくねぇ〜!(=^_^=)。辛かった今日を思い返しながら19時には眠りについたのであった。
←小屋下のテン場。
が〜!夜中にケルトさんが‘星空が綺麗よ〜!富士山も見えるよ〜’の声に起こされ時計を見るがまだ23時!外に出ると、なんとスッキリと晴れた夜空には無数の星、時折流れ星も見られるやん!あれは天の川かなぁ?韮崎かな?街の明かりや月夜に照らされる富士山までも(~▽~@)♪♪♪ケルトさんは‘テン泊にしてよかったぁ〜小屋泊なら見る事なかったでしょうね’と大感激!再び霧に覆われるまでの30分間、南アルプスの夜景を堪能した後再び深い眠りについてしまったのでした。
二日目です

こんなんです@21kg こんなんですA16kg 奈良田温泉
大樺沢ル−ト 大樺沢ル−ト 大樺沢雪渓
大樺沢二俣右俣の雪渓 隅っこのスペ−スに












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